看護の専門化と准看護師
近年、看護師はどんどん専門性の高い職業となっています。医療が進歩し、それに伴い看護も様々な分野で、質の高く、高度で専門的な看護を求められるようになってきました。
看護の専門化の代表的なものが認定看護師と専門看護師です。どちらも5年間の実務経験(そのうち3年は専門分野)が必要であり、認定看護師は6ヶ月間の教育課程を受け、専門看護師は大学院の修士課程で学ぶ必要があります。認定看護師は21分野、専門看護師は10分野に分かれていますが、この分野の多様さが、近年の看護には専門性が必要であることを表していると思います。
このような流れの看護師界において、問題になっているのが准看護師です。看護職には、看護師と准看護師の2つがあることを知っていますか?看護師は、厚生労働大臣が付与する国家資格ですが、准看護師は都道府県知事が付与する都道府県知事免許です。
医療の高度化と看護の専門化によって、看護職を一本化し、准看護師を廃止したほうが良いのではないかという議論が起きているのです。准看護師は元々戦後の看護師不足を解消するために、暫定的な措置として作られたものです。そのため、現代では准看護師は必要ないのはないかと言われています。
この准看護師廃止に対して、強く反対しているのが日本医師会です。医師は、看護師を雇用する側なので、看護師より給料が安い准看護師が廃止になってしまうと人件費がかさむため反対しているのです。
廃止論が出ているとはいえ、現在働いている看護職の4割以上は准看護師ですし、今後急に廃止になるということはないと思いますが、准看護師学校の数は年々減ってきていますし、厚生労働省は看護基礎教育を3年間の専門学校から4年間の大学へ移行させることが望ましいと提言しています。看護教育が4年制へと移行していく中で、准看護師は今後どうなっていくのかが注目されています。
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看護師不足の問題
近年、看護師不足が社会問題になっています。そもそも、看護師っていつから不足しているのでしょう。これは、戦後すぐの時代から不足していると考えられます。准看護師は、看護師不足を解消するための一時的な措置として作られた制度なんです。つまり、戦後からもう看護師は不足していたんですね。1960年代には、看護師不足による看護師の過労が社会問題になりましたし、1985年の第一次医療法改正後も看護師不足が問題視されました。
やっぱりいつの時代も、看護師不足は問題になっていたんですね。そして、2006年の7対1入院基本料の導入が看護師不足に拍車をかけました。7対1入院基本料の導入とは、噛み砕いて言えば、「患者さん7人に対して1人の看護師を配置すれば、病院はお金を儲かる」という制度です。この制度、患者さんと看護師にとってはありがたい制度です。なぜなら、患者さんにとっては看護師が増えて手厚い看護が受けられますし、看護師にとっては職場にたくさんの看護師が配置されるので仕事量が減るわけですから。
しかし、看護師を雇用する側の病院にとっては、看護師の確保が急務になりました。病院同士の看護師の取り合いですね。厚生労働省の予測によると、看護師は2013年には約42000人、2014年には約30000人が不足するそうです。なぜ、毎年40000人以上の看護師が国家試験に合格しているのに、看護師不足は解消されないのでしょう。
看護師は、離職率が高いんです。確かに毎年多くの看護師が入職しているのですが、その分離職している人も多いのが現状です。看護師は仕事がハードな上に、夜勤もあり、生活リズムも不規則になります。その上、看護師は、「きつい、汚い、危険」の3Kと言われています。しかも、仕事がきつい割にはお給料はそれほど高くありません。このような職場環境では、離職率が高くなって当然と言えるでしょう。
看護師の免許は持っているけど、現在は看護師の職を離れている人を潜在看護師と呼んでいますが、その潜在看護師の数はなんと55万人。この潜在看護師に復職してもらうのが、看護師不足解消の鍵と言われています。
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